裁判所のセキュリティー
裁判所では,以前からセキュリティー強化がなされています。
以前は,裁判所に入る際の手荷物検査があったのは,東京高等・地方裁判所ぐらいだったと思いますが,現在では名古屋高等・地方裁判所でも手荷物検査があります。
飛行場などで行われているような本格的な検査で,金属製品を身に着けているとブザーが鳴ります。
裁判所に入ろうとする人数が多い場合には,手荷物検査で渋滞が起きているときもあります。
手荷物検査が行われるのは,危険物などの持ち込みで裁判が妨害されたりすることを防ぐためだと思います。
しかし,手荷物検査を行っている裁判所と行っていない裁判所があることや,手荷物検査を行っていない裁判所で裁判の妨害が発生していることを聞いたことがないことからすると,どこまで手荷物検査が必要なのだろうかと疑問に思うこともあります。
もっとも,裁判のような利害関係が先鋭化する場面では,裁判所の中に刃物を持ち込んで相手方に危害を加えるという恐れも十分に考えられることからすると,やむを得ない措置なのかもしれません。
では,裁判所に日常的に行く弁護士は,毎回手荷物検査を受けているのでしょうか。
弁護士の場合,弁護士会の発行する身分証明書か弁護士バッヂを見せると,警備員の方が通してくれるため,手荷物検査を受けずに裁判所に入ることができます。
弁護士でも,身分証明書や弁護士バッヂを忘れた場合には,通常どおり手荷物検査を受けなければならないので,急いでいる場合には大変ですので,必ず持参する必要があります。
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