弁護士 赤田光晴(愛知県弁護士会)トップ >> >> ウェブ裁判

ウェブ裁判

最近、地方裁判所の裁判において、裁判所から「ウェブ裁判を利用しますか?」と聞かれることが増えてきました。

このウェブ裁判というものの導入経緯は、次のような経緯です。

2018年3月に、裁判手続等のIT化検討会が、民事裁判手続きのIT化を3つの段階(フェーズ)を経て実現することを提言していました。

そこでは、2019年度中に、特定の裁判所で、ITツールを積極的に利用して争点整理の試行・運用を開始することとされていました。

そのような状況の下で、昨年からのコロナウイルスの猛威による影響もあるためか、ウェブ裁判の利用が急速に広まっていったというような印象を持っています。

では、ウェブ裁判とは、どのようなものでしょうか。

私がよく経験する場面は、訴訟の中で争点整理を行う場面(争点整理のための期日)において、ウェブを利用して行う場面です。

流れとしては次のとおりです。

マイクロソフト社のteamsというソフトをパソコンにインストールしておきます。

ウェブ裁判で進めると決まれば、事前に招待され、裁判の当日になったら、時間までにパソコンを立ち上げ、裁判所からの呼び出しに応答して、手続きを行うというような流れです。

最初は、使い方が分からず慣れませんでしたが、複数回経験することによって、利用することに抵抗感は無くなりました。

この手続きは、書面による準備手続きという現行法の制度を利用して行われています。

裁判所に行く必要がなくなるため、弁護士としてはありがたい手続きですが、ウェブ裁判の利用についてどこまで広がるのかが気になるところです。