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MRIについて

弁護士業務をしているなかで、交通事故の被害者の方が、MRIを撮影することは多いです。

このMRIについて性能の問題というものがあります。

MRIの性能を示す単位として「テスラ」という単位があります。

このテスラの数が大きければ大きいほど、性能が良い機械ということになります。

今までに聞いた中で、一番低いテスラ数は、0.4というものがあります。

1.5テスラというMRIの数が多いようです。

3テスラになるとかなり数が限られてきて、大きな病院に行かなければならないようです。

過去に1.5テスラで撮影しても映らなかったが、3テスラで撮影してみると痺れの原因となる圧迫所見が見つかったというような事例もあり、機械の性能というものは軽視できないものがあります。

それでは、3テスラ以上のMRIは存在するのでしょうか。

調べてみたところ、2018年時点では、全世界で70台ほど、日本では、新潟大学・岩手医科大学・大阪大学・京都大学・生理学研究所などに7テスラのMRIが存在するようです(その後増えているか否かは、わかりませんでした)。

7テスラのMRIは、単純に考えても3テスラの倍以上ですので、より脳の状態が鮮明に見えると考えられることから、高次脳機能障害で画像所見が認められないなどの事案の場合に利用できるようになっていけば、より被害者救済が図られ、紛争解決に資するのではないかと考えます。

7テスラの機械は、まだまだ少ないようですが、3テスラの機械が普及してきているスピードからすると、近い将来、7テスラのMRIも普及してくるのではないかと期待します。

なお、キャノンメディカルシステムズという会社のホームページによると、同社のMRIは7テスラ相当の画質を目指し開発を進めていると書かれていたので、通常の3テスラの機械より鮮明化されているのかもしれません。