高次脳機能障害
日弁連交通事故相談センターの高次脳機能障害相談研修会の参加してきました。
昨年はコロナの影響により中止されていた研修会でしたので、久々に開催された研修会でした。
内容としては、高次脳機能障害認定・等級評価の基礎と最近における等級認定変更裁判例の傾向という2本立ての講演でした。
それぞれの講演は、交通事故に精通されている弁護士による講演でしたので、大変参考になるものでした。
高次脳機能障害認定・等級評価の基礎は、高次脳機能障害問題の歴史的背景から始まり、高次脳機能障害に関する概念が医学的概念と行政用語の概念が存在していること、自賠責での認定手法などを、短時間でコンパクトに説明されており、非常に分かりやすい内容でした。
大変複雑な内容を、コンパクトに解説していただけたおかげで、頭の整理ができて高次脳機能障害に関する理解が進みました。
後半の最近における等級認定変更裁判例の傾向については、平成27年以降の多数の裁判例を検討したうえで、裁判でどのような変更がなされているかを分析されており、非常に有益な内容でした。
私自身が扱っている交通事故案件においても、高次脳機能障害の後遺障害を抱えられている依頼者様がいますが、裁判において争っていくうえでどのような点に着目していくべきかという点が、よりクリアに理解できたと思います。
今回の研修は、交通事故を取り扱う弁護士を対象にした研修でしたが、大変ためになる講演内容でした。
今後も、このような有益な研修・講演があれば積極的に参加していき、少しでも依頼者様のお役に立てるようにしていきたいと思います。