法律によって変化すること
先日、かつて沖縄県で行われていたイベントに関する話を聞く機会がありました。
私が子供のころ(うん十年前です)に沖縄旅行でみた、ハブとマングースの闘いのショーが大分前からやらなくなったという話です。
以前は、沖縄観光では、ハブとマングースのショーを見るということが観光の目玉になっていたと思います。
しかし、その目玉のショーが法律によって中止されたということです。
その理由が、動物愛護法の改正により、法律の規定に抵触するかもしれないという点から、ハブとマングースを直接闘わせることは控えようということから中止したとのことです。
この話を聞いて、昔は問題視されていなかったことが、時代が進むとともに社会一般常識の変化により、対応が変わるのだなーという感想を持ちました。
今の感覚で考えると、ハブとマングースを直接闘わせてそれを鑑賞するという行為は、あまり望ましいものではないなと思うのですが、子供のころの私は、何の違和感もなく鑑賞していたのですから、社会一般常識というものは時代によって変容していくなと感じます。
ここまで考えて、じゃあ、金魚すくいはどうなっているんだ?と疑問が出てきたので調べてみると、動物愛護法第44条の処罰の対象となっている愛玩動物が、牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと、あひる、人の占有する哺乳類、爬虫類、鳥類と規定されているため、魚類である金魚は含まれないようです。
そのため、金魚すくいはセーフとされているようです。
そうすると、昔のお祭りであった、カメすくいは、カメが爬虫類であることから、愛玩動物に該当し動物愛護法に引っ掛かるような気がします。
だから、カメすくいは見かけなくなったのかなーといまさらながらに思っています。
もっとも、カメすくいのカメは、池の水を全部抜くというテレビ番組などでも問題視されている外来種であり、大きくなって飼えなくなることが多いらしいので、その点からも、あまりやる人がいなくなったことも原因かもしれません。
(なお、対象動物が愛玩動物にあたっても、その行為が虐待に当たるかどうかの判断が必要になるので、爬虫類だから直ちにダメともならないので、難しいところです)
思いもよらないところで法律の話を聞き、新たな法律が社会へ影響を与えることを感じ、法律の力というものを感じました。
法律の力が大きい分、それを扱う弁護士も適切に扱って行かないとだめだなと感じました。