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過失割合について

交通事故において、当事者の方から質問を受ける頻度の多い内容の一つに過失割合があります。

この過失割合という考え方は、日常生活にはなじみのない考え方であるので、交通事故に遭った際に、保険会社から過失割合の話をされて混乱するというケースが多いようです。

この過失割合という考え方は、当事者双方の公平の観点から考えられており、民法722条2項に基づくものです。

この過失割合というものは、公平の観点から考えられるものですので、本来であれば事案ごとに裁判官が個別に判断していくことが望ましいと思います。

しかしながら、交通事故は極めて多数発生しており、これを一つ一つ個別に判断していては裁判所の機能が破綻することや、裁判官ごとに判断がバラバラになってしまうと、「この裁判官に当たれば被害者に有利だ」「あっちの裁判官だと不利だ」などと不信を招く可能性があります。

このようなことから、1975年に判例タイムズ基準の初版が東京地方裁判所民事交通部の裁判官により発表されました。

最初の発表から50年ほど経過していますが、バージョンアップされながら、裁判所では判例タイムズに基づく過失相殺によって判断がなされています。

この点で、判例タイムズは、事実上、法律と同等の扱いを受けているような気がします。

もっとも、判例タイムズに掲載の過失相殺の基準が全てを網羅しているわけではありません。

したがって、判例タイムズに掲載されていない事故類型の場合は、個別に判断していく必要があります。

また、最近はドライブレコーダーが一般的になってきており、ドライブレコーダーの映像からすると、判例タイムズどおりの過失割合では不公平ではないかという観点から、裁判所で個別に判断してもらった方が良いのではないかという事案もあります。

実際、ドライブレコーダーの映像をもとに主張を行い、判例タイムズの基準とは異なる過失割合で解決することも、数は少ないですがあります。

過失割合は、法的判断を必要とするものですので、ドライブレコーダーの映像があるのであれば、弁護士に映像を見てもらい、過失割合に関する弁護士の見解を聞いてみると良いかもしれません。