後見制度支援信託とは
交通事故などを扱っていると、成年後見人の申し立て手続きを行わなければならない事案に遭遇します。
成年後見人とは、事故に遭い、意識がないまま寝たきり状態などの判断能力が不十分になってしまった場合(この方のことを成年被後見人といいます)などに、その方に代わって財産管理や身上監護を行う人のことを言います。
成年後見人になる方として身内や弁護士などの法律専門家があげられます。
法律専門家がつくケースは、成年被後見人が財産を多額に有しており、財産管理が必要になってくる場合などがあげられます。
財産管理の制度としては、後見制度支援信託という制度も用意されています。
こちらは、おおざっぱに言うと、成年被後見人の財産のうち、普段利用しない多額の金銭は信託銀行などに信託しておき、日常に必要なお金だけを後見人が管理するという内容です。
成年被後見人が施設に入所するなどの際に、多額のお金が必要な場合は、裁判所に申請し、指示書をもらって信託銀行などに持っていけば、多額のお金を引き出すことができます。
多額の財産を持っているケースでは、支援信託の制度を利用することもあり得ると思います。
調べてみると、令和6年1月から12月までの間に、後見制度支援信託が新たに利用された数は792人、信託財産額は384億5000万円で、信託財産の平均は約4855万円とのことです。
同期間の間に、後見制度支援預貯金が利用された数は2038人、預入れ財産額は670億8600万円で、預入総額の平均は約3292万円とのことです。
平成24年2月から令和6年12月までの信託および預入財産額の累計は約1兆4002億4300万円とのことです。
後見制度支援信託・後見制度支援預貯金は、比較的使い勝手のよい制度と考えていたので、もっと利用が広まればよいのではないかと思います。
(支援信託と支援預貯金は、預け入れる金融機関の違いです。)
成年後見制度について疑問のある方は、お近くの弁護士に相談されることをお勧めします。
