交通事故の過失割合
交通事故の過失割合を決めるに際して、もっとも利用されているものが、裁判官が編集する別冊判例タイムズという書籍になります。
この書籍は、全国の裁判所・保険会社・弁護士会などにある書籍であり、交通事故の過失割合を決めるための必須の書籍です。
この書籍が11年ぶりに改訂されて、3月30日に発行されました。(別冊判例タイムズ39と言います。)
別冊判例タイムズ39は、今までの別冊判例タイムズ38と大きく変わっているところが複数あるので、注意が必要です。
特に、保険会社の担当者が、別冊判例タイムズ39の過失割合を把握するまでにタイムラグが出てきた場合、前の過失割合で割合を主張してくる可能性があるので、注意が必要です。
別冊判例タイムズ39では、今まで記載されていなかった自転車同士の事故について過失割合を掲載しています。
また、ここからが重要な点ですが、
四輪車同士の事故で、道路外から道路に進入する車両と直進車の事故について、別冊判例タイムズ38までは、路外車:直進車=80:20だったものが、別冊判例タイムズ39では、路外車:直進車=90:10に基本割合が修正されています(別冊判例タイムズ39 Ⅲー50)。
駐車場から出てくる車と道路直進車については、よくある事故類型であり、過失割合を議論することがよくある事故類型です。
この事故類型で、基準が変わっていることに気付かずに、今までどおり、路外車:直進車=80:20で話を進めていると、直進車の運転手の人が思わぬ不利益を受けるので注意が必要です。
また、別冊判例タイムズ39では、高齢者修正について、今まではおおむね65歳以上の者とされていたのですが、おおむね70歳以上の者に引き上げられています。
さらに、路上で寝ている人(路上横臥者と言います)の事故の場合、高齢者や身体障がい者は、保護すべき必要があるとして過失割合を軽減されていたのですが、高齢者や身体障がい者が泥酔して路上で寝ている場合には、普通の成人と何ら変わりないので、過失割合を軽減しないと明記されました。
そのほかにも、多々修正点はありますが、まずは、目にひいた修正内容だけ記載してみました。
過失割合については、判例タイムズ39が周知されるまでは、保険会社の担当者でも勘違いしていることがあるかと思いますので、弁護士に相談されることをお勧めします。

